2026-06-07
中小企業成長加速化補助金【2026年版】最大5億円の要件・申請方法を解説
「設備投資に最大5億円の補助が受けられる補助金があると聞いたが、自社は対象になるのか?」——成長志向の高い中小企業経営者なら、一度は耳にしたことがあるかもしれません。
中小企業成長加速化補助金は、売上高100億円超の企業への成長を目指す中小企業の大胆な設備投資を支援する制度です。工場新設・機械導入・ソフトウェア開発など幅広い投資が対象となり、補助上限額は最大5億円と他の補助金と比較して圧倒的な規模を誇ります。
本記事では、要件・補助対象経費・申請方法・採択のポイントまで、公式情報をもとに徹底解説します。
ℹ️この記事のポイント
補助上限5億円・補助率1/2。投資額1億円以上が要件のため、規模の大きな設備投資を検討している売上高10〜100億円規模の中小企業に特に有効な補助金です。
中小企業成長加速化補助金とは?基本概要
中小企業成長加速化補助金は、中小企業基盤整備機構(SMRJ)が運営する補助金です。賃上げへの貢献・輸出による外需獲得・地域経済への波及効果が大きい「売上高100億円超」を目指す中小企業の投資を支援します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 売上高100億円を目指す中小企業(売上高10億円以上100億円未満) |
| 補助率 | 1/2以内 |
| 補助上限額 | 最大5億円 |
| 対象経費 | 建物費・機械装置費・ソフトウェア費・外注費・専門家経費 |
| 最低投資額 | 1億円以上(税抜き、建物費・機械装置費・ソフトウェア費の合計) |
| 補助事業期間 | 交付決定日から24か月以内 |
| 申請方法 | 電子申請(jGrants) |
⚠️公募状況に関する注意
2次公募(2026年2月〜3月)は終了しています。3次公募の予定は公式サイトでご確認ください。→ 100億企業成長ポータル(公式)
対象となる中小企業の要件
売上高の条件
売上高が10億円以上100億円未満であることが基本要件です。将来的に売上高100億円を超える企業への成長を目指していることが前提となります。
補助金申請に必要な3つの要件
① 最低投資額1億円以上
建物費・機械装置費(器具・備品含む)・ソフトウェア費の合計が税抜き1億円以上であることが必須です。外注費・専門家経費はこの投資額には含まれません。
なお、老朽化設備の更新投資(生産能力が向上しない投資)は対象外です。
② 100億宣言の公表
補助金申請前に「100億宣言ポータルサイト」に100億円売上を目指す宣言が公表されている必要があります。2次公募では、申請時までに公表が完了していることが必須となりました(1次公募では申請と同時申請が可能でしたが変更されました)。
③ 賃上げ要件
補助事業完了後3年間にわたり、従業員1人当たりの給与支給総額の年平均上昇率が4.5%以上(全国の最低賃金の年平均上昇率)であることが必要です。役員報酬は含まれません。
補助対象経費は何が使える?
| 経費区分 | 具体例 |
|---|---|
| 建物費 | 工場・物流拠点の新設・増築に係る建設・改築費 |
| 機械装置費 | 生産設備・自動化ロボット・器具・備品 |
| ソフトウェア費 | 製造管理システム・IoT基盤ソフトウェア |
| 外注費 | 設計・設計監理費など(投資額未満に限る) |
| 専門家経費 | 税理士・経営コンサルタント費(投資額未満に限る) |
📌外注費・専門家経費の上限
外注費と専門家経費の合計は、建物費・機械装置費・ソフトウェア費の合計額(投資額)を下回らなければなりません。投資額が1億円なら、外注費+専門家経費は1億円未満に収める必要があります。
対象外となる経費・投資の例
- 既存設備の老朽化に伴う単なる更新投資(生産能力向上がない)
- 汎用性の高い設備・備品(事務用パソコン等)
- 補助事業に直接関係のない経費
申請方法・手順
Step 1:100億宣言を公表する
まず100億企業成長ポータルから「100億宣言」の申請を行います。公表まで通常2〜3週間かかるため、補助金申請を予定している場合は早めに着手してください。
Step 2:事業計画を策定する
投資内容・賃上げ計画・地域経済への波及効果を盛り込んだ事業計画を策定します。認定経営革新等支援機関(認定支援機関)と連携して作成することが採択率向上につながります。
✅プレゼン審査への注意
2次公募から、プレゼン審査に外部コンサルティング会社等の関係者が同席することが禁止されました。経営者自身が説明できる事業計画の策定が重要です。
Step 3:必要書類を準備する
- 直近2期分の確定申告書・決算書
- 100億宣言の公表証明
- 事業計画書
- 投資計画の見積書
- 法人登記簿謄本
Step 4:jGrantsで電子申請する
補助金申請はjGrants(電子申請システム)を通じて行います。申請にはGビズIDの取得が必要です。→ GビズIDの取得方法はこちら
採択率を上げるコツ
「波及効果」を具体的に示す
2次公募から「波及効果」が重要な審査項目となりました。地域の取引先への発注増・雇用創出・域内調達の拡大など、自社以外への経済的メリットを数値で示しましょう。
賃上げ計画の実現可能性を示す
賃上げ要件の年平均4.5%は相当に高い水準です。「どの職種を・何名・いつまでに昇給するか」を具体的な計画として事業計画書に盛り込み、実現可能性の高さをアピールしてください。
更新投資との違いを明確にする
生産能力が向上しない更新投資は対象外です。審査員が「既存設備の単なる入れ替えではなく、新たな生産能力・サービス能力の創出である」と理解できるよう、before/afterの生産量・品質指標などを示してください。
よくある失敗・注意点
失敗① 100億宣言の公表が間に合わない
補助金申請締切の直前に100億宣言を申請しても、公表(2〜3週間)が間に合わない場合があります。次の公募に向けて早めに準備しましょう。
失敗② 投資額の計算ミス
投資額1億円以上の計算に、外注費・専門家経費を誤って含めてしまうケースがあります。対象は建物費・機械装置費・ソフトウェア費の合計のみです。
失敗③ 賃上げ要件の未達
交付を受けた後、業績悪化などで賃上げ目標が達成できなかった場合、補助金の返還が求められる可能性があります。保守的な計画ではなく、確実に達成できる数値目標を設定することが重要です。
まとめ
- 中小企業成長加速化補助金は、売上高10〜100億円規模の成長志向型中小企業向けの最大5億円補助
- 補助率は1/2。投資額1億円以上・100億宣言の公表・賃上げ要件(年4.5%以上)が必要
- 工場新設・機械導入・ソフトウェア開発など幅広い設備投資が対象
- プレゼン審査では経営者自身が説明できる事業計画の準備が重要
- 公募スケジュールは随時変わるため、公式サイトを定期的に確認する
規模の大きな設備投資を検討している中小企業にとって、返済不要の最大5億円補助は資金計画を大きく変える可能性があります。次の公募開始に向けて、今から100億宣言・事業計画・GビズID取得の準備を始めておきましょう。
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